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![]() | 開催期間![]() |
天体望遠鏡の整備 | 2003年4月9日 |
今年は特別展とリンクした火星観望会を実施するので、何年ぶりかに天体望遠鏡を整備することにしました。本来なら毎年すべきなのですが、ずっとほったらかしにしていました。そのため油も固まり、両手でつかんで踏ん張らないと動かないという状態でした。 このたびの火星展で一括予算がつき、ようやくお手入れされることになりました。メーカーから二人の技術者の方が来て、二日がかりで整備していただきました。おかげで鏡筒も片手でスイスイ動くようになりました。 |
![]() 整備中の望遠鏡。 ![]() 望遠鏡にも化学ぞうきん |
借用品の搬入 | 2003年7月18日 |
今回の特別展は、いろいろなところからモノを借りて展示しています。この日はその搬入です。美術品専門の運送業者さんが朝9時にやってきました。 火星探査機のぞみの模型やローバーは宇宙科学研究所から借りたのですが、さすがに大きいです。業者精鋭の大丈夫がかついで搬入します。 |
![]() のぞみ模型を搬入。 | ||
大きくはないのですが、今回気を遣う品物が隕石です。南極隕石(Yamato000593)は国立極地研から、ザガミ隕石は神奈川県立生命の星・地球博から借り受けました。極地研の隕石はジュラルミンケースに入ってました。一方、神奈川県博の隕石はタッパーに入ってました。公立博物館はどこも大変ですね。ちなみにザガミ隕石は1グラム7万円で買える標本です。 |
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火星体重計 | 2003年7月 |
火星の重力は地球の3分の1です(地球:火星=1:0.38)。そのため、火星に行くと体重が軽くなります(注:「質量」は変わらないので、スリムになるわけではありません)。これを理解していただくために、火星ではかった体重を表示する体重計を作り、お客さんに自分の火星体重を実際にはかってもらえるようにしてみました。 さて、火星体重計を作るといっても、難しいことはしません。目盛りを変えるだけなのです。目盛りの間隔を2.63倍することで、火星ではかった時の重さが表示されます。100キロ計なら、100キロの目盛りを38キロにして、あとは等分に目盛りをつけます。今回は写真のようなデザインにしてみました。シール用紙にプリントアウトし、目盛り盤に貼りつけました。 |
![]() 火星体重計の目盛り |
問題は体重計でした。目盛り盤をいじりやすく、また見栄えのする体重計はやはり銭湯や保健室にある、あのキリンのような体重計です。これを探しましたが、新品で買うと10万円ぐらいします。今回の特別展予算ではきびしいので、学校や銭湯へ手当たり次第に問い合わせ、ゆずってもらえるようなものがないかをたずねてまわりました。が、なかなかみつかりません。「2ヶ月も貸し出すのはねえ」とか「場所とるでの、壊れたらすぐすてるもんやざ」てなぐあいです。そりゃそうですね。 で、結局どうしたかというと、ネットオークションに出品されていた1万8千円のアンティークショップの品を買うことにしました。市の会計処理上、現金決済はできませんので、特別展の展示品作成の委託業者さんに体重計込みで見積もりを出してもらい、業者さんが落札するという手順で手に入れました。どこかの銭湯で使われていたもののようで、年季のはいった味のある品物です。 おかげさまでこの体重計は大人気です。同じ情報を提供するのに、ただ単にパネルで「火星であなたの体重は3分の1になります。計算してみてください。」と書くよりも、こういう体感型の展示の方がお客さんの関心度は断然よくなります。目下の問題は、特別展終了後、この体重計をどうするか?です・・・ |
![]() 完成した火星体重計。 |