福井市自然史博物館ホーム>特別展・企画展>特別展「今年の夏は火星に大接近!」>ネイチャーシネマ |
![]() | 開催期間![]() |
映画の内容: 「のぞみ」は日本初の火星探査機です。火星の周りを回りながら、火星の上層大気と太陽風との相互作用を調べます。全部で14種類の観測装置を搭載し、そのうち4つはドイツ、スウェーデン、カナダ、アメリカなど海外からの依頼で搭載された観測装置です。 1998年7月4日に打ち上げられた火星探査機「のぞみ」は、順調に飛行を続ければ1999年10月に火星を周回する軌道に投入される予定でした。しかし、打ち上げから半年後の1998年12月20日の地球離脱に際し、酸化剤加圧バルブ系の不調により推力の不足を生じ、これを補正するために予定より多くの推進剤を消費してしまいました。 軽量化をめざしたため、もともと「のぞみ」には燃料に余裕がありませんでした。このトラブルによって、火星の軌道にはいる時にブレーキをかけるための逆噴射に十分な燃料が「のぞみ」には残されていないことが判明しました。このままでは、火星の周回軌道に入れないことになります。 年末年始を返上して、軌道計画グループが奔走します。できるだけ燃料を使わずにすみ、確実に火星に到達できる軌道はないか、あらゆる計算をしました。その結果、2回の地球スイングバイを経て、2003年末から2004年初にかけての時期に火星軌道へ投入するという新しい軌道計画を編み出しました。当初予定より4年も火星到着が遅れるものの、成功すれば当初計画どおり、火星の科学観測が実現できると期待されています。 上映する映画は、「のぞみ」の開発から打ち上げ、さらに一連の軌道修正について、それぞれに関わったエンジニアへの取材を交えながら紹介するというドキュメンタリーです。 |
![]() |