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メスはオスをえらぶ (4) |
なぜかハデハデなオス |
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メスはハデ好み |
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動物のオスに共通するフシギの1つに「オスがメスにくらべてハデなこと」があげられます。これも、メスがオスからうけるプロポーズにそのヒントがあります。たとえばいくつかの淡水魚では、オスが体を赤く(婚姻色(こんいんしょく)といいます)してメスにプロポーズし、メスはその色の濃さでオスを品定めします。これは赤い色素をもつエサを食べないと出せない色なので、メスにとっては相手のオスがエサをたくさん食べる力をもっているかどうかを見る目安になるでしょう。結果として、メスはハデ好みになるわけです。 しかし、中にはあまりにもハデすぎる種がいます。グッピーでは体の赤い色のほかに、尾びれが長いオスほどメスにモテることがわかっています。メスが相手をえらぶのに、どうしてこんなハデさが目安になるのでしょうか? その答えの前に、かずかずのハデハデなオスをながめてみましょう。 |
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カモのなかま多くのカモの体色(羽毛)は、オスがハデでメスは地味です。ベテランのバードウォッチャーでも、これといって特徴のないカモのメスをみて種類をあてるのはむずかしいそうです。なかには例外もあり、カルガモはオスもメスもほとんど見た目にちがいがありません。 |
![]() 「オシドリ」 (福井県足羽郡美山町小和清水) ![]() 撮影:柳町邦光 |
グッピーもっともポピュラーな観賞魚であるとともに、オスがハデなことでも有名な魚です。原産分布は南米北部の小アンティル諸島です。先にも書いたように、長い尾びれはモテる条件の一つですが、尾びれが長いからといって泳ぎが速いわけではありません。むしろ、速く進むには邪魔になっているようです。どうしてそんな尾びれにメスは惚れてしまうのでしょうか?右の写真:「グッピーのオス(上)とメス(下)」 (このグッピーは観賞魚として市販されているものです) |
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トリバネアゲハトリバネアゲハのなかまは、その名のとおり鳥と見まがうばかりの大きな翅をもつアゲハチョウです。東南アジアからニューギニアにかけて分布します。メスは黒っぽくて地味ですが、対照的にオスはきわめてハデな色彩の翅をもちます。そのため、オスとメスが別々の種と思われていたこともあったようです。さて、この緑と黄の組み合わせですが、同じニューギニアにすむフウチョウの仲間のオスも、顔の羽毛は同じ色調で彩られています。これはただの偶然なのでしょうか? それとも、共通する環境でメスに信号を伝えるのに、何か有利な色合いなのでしょうか? 右の写真: 上:「ゴクラクトリバネアゲハのオス(左)とメス(右)」(所蔵:下野谷豊一) 下:「オオフウチョウのオス」(館蔵標本) |
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![]() このアイコンがついている写真は、クリックすると別ウインドウで拡大表示されます。 | 特別展「どうぶつたちのプロポーズ大作戦!!」電子図録 (C)2004 福井市自然史博物館 |