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メスはオスをえらぶ (2) |
わかりやすい女心 |
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良いオスってどんなオス?オスが子供をのこすには、メスに精子をわたすだけですみます。つまり、オスは手間をかけずに子供をのこせるので、できるだけたくさんのメスにプロポーズしようとします。いっぽうのメスは、卵をうんだり子育てをする役目があるため、自分の子供をのこすのに時間も栄養もよけいにかかります。したがって、メスは一生のあいだにのこせる子供の数が限られます。そのため、相手となるオスはしんちょうにえらばなければなりません。メスはプロポーズをせまってくるたくさんのなかから良いオスをみきわめ、えらぶ立場になるわけです。では、良いオスとはどんなオスなのでしょうか? 自分の子供をできるだけたくさんのこそうとするなら、たとえば大きいエサをくれるオス、しっかりした巣を作ってくれるオスなどは、相手として申し分ないでしょう。このような「わかりやすい」基準は、いくつかの動物に共通してみられます。 |
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プレゼントするえさの大きさでプロポーズが決まるガガンボモドキガガンボモドキのなかまは、オスがメスにプロポーズする時、えさをプレゼントすることで知られています。この行動は「婚姻贈呈(こんいんぞうてい)」とよばれます。持ってきたえさが大きければ大きいほど、メスはより長い時間交尾を受けいれます。交尾時間が長ければ長いほど、オスは自分の子供を残すチャンスが大きくなります。大きいえさを持ってこられるかどうかは、えさを捕まえる能力にかかっている、といえるでしょう。大きいえさを持ってくるオスを選べば、メスはたくさんの卵を産めるだけでなく、ハンターとして優秀なオスをえらぶことにもなるわけです。 |
![]() 「ホシガガンボモドキ(Bittacus sinensis)」 ![]() (左:オス、右:メス・所蔵:下野谷豊一) |
家の出来栄えでプロポーズが決まるセッカセッカ(Cisticola juncidis)は河川敷などの草原をすみかにしています。なわばりの中でオスは草を使って巣をいくつか作ります。メスはオスの作った巣の良し悪しを見て、オスのプロポーズを受け入れるかどうかを決めるといわれています。![]() 「セッカの巣」 ![]() (所蔵:小海途銀次郎) |
![]() 「巣の前にとまるセッカ」 (福井新港) ![]() 撮影:柳町邦光 |
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はじめに | わかりやすい 女心 | 歌っておどって プロポーズ | なぜか ハデハデなオス |
どうしてメスは ハデ好み? |
子供を残す たいへんさ | |||||
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![]() このアイコンがついている写真は、クリックすると別ウインドウで拡大表示されます。 | 特別展「どうぶつたちのプロポーズ大作戦!!」電子図録 (C)2004 福井市自然史博物館 |