メスクジャクの選択イラスト メスはオスをえらぶ (6)

女はつらいよ?子供を残すたいへんさ

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プロポーズの立場を決めるカギ

メスには卵をうんだり子育てをする役目があります。このように自分の子供を残す「たいへんさ」が大きいために、メスは一生のあいだにのこせる子供の数がオスよりも限られます。そのため、メスはプロポーズをせまってくるたくさんのオスのなかから、相手をしんちょうにえらぶことになります。

しかし、動物の世界にも例外があります。なかには、メスは卵をうみっぱなしで、オスが子育てをする動物もいます。このような種では、オスの方が相手をぎんみすることになり、プロポーズをするのはメスになります。つまり、子供を残す「たいへんさ」の大小関係こそが、プロポーズをする立場をきめるカギになります。

ナガスクジラの胎児
「ナガスクジラの胎児(1ヶ月)」ZOOM
ほにゅう類の大きな特徴は、卵を体の中(子宮)で発生させてから産み、母乳を与えて子供を育てることです。鳥や魚では抱卵(ほうらん)にオスが関わることもありますが、ほにゅう類では卵の発生がおわるまでオスの負担はほとんどありません。

メスがハデなタマシギ

タマシギ(Rostratula benghalensis)では、抱卵からの子育てはすべてオスがします。メスは卵を生んだあと、すぐに別のオスを探しにいってしまいます。したがって、自分の子供を残す「たいへんさ」はオスの方が大きくなります。そのためか、タマシギがメスからオスにプロポーズします。そして、体つきもメスの方がハデなのです。


子育てするタマシギのオス
「子育てするタマシギのオス」
(福井市中野町)ZOOM
撮影:柳町邦光
ディスプレイするタマシギのメス
「ディスプレイするタマシギのメス」
(福井市西下野)ZOOM
撮影:柳町邦光

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特別展「どうぶつたちのプロポーズ大作戦!!」電子図録
(C)2004 福井市自然史博物館