福井市自然史博物館ホーム>第72回特別展 『きらきらクリスタル−水晶とそのなかまたち−』
このページの最終更新日:2011年7月6日


展示内容

紫水晶 きらきら水晶
水晶というと、透明で鉛筆型のものを思い浮かべますね。確かに純粋な水晶は透明です。また六角柱状は水晶の最も理想的な形です。しかし、天然には、紫色、褐色、赤色、黒色の水晶もあれば、その形は、細長く先が尖ったもの、平板状のもの、別の水晶が上にかぶさったもの、複数の結晶が連なったもの、中央部がくぼんだものなど、不思議な形の水晶も多数産します。このコーナーでは、水晶の色や形のバリエーションをお楽しみください。


佐渡の赤玉石(ジャスパー) 2.水晶のなかまたち
水晶の鉱物名は「石英」です。めのうやジャスパーは微細な石英が多数集まって塊になったものです。つまり、水晶、玉髄、めのう、ジャスパーは、すべて石英という鉱物からできており、仲間同士と言えます。このコーナーでは、こうした水晶の仲間達を紹介します。


赤瀬オパール 3.シリカの溶解と沈殿
水晶はシリカという物質でできていますが、オパールもまたシリカの球が多数積み重なってできています。オパールは、シリカの高濃度溶液から微細なシリカ球が沈殿し固まったものです。このようなオパールのできかたについて、富山県立山温泉新湯から産出した魚卵状オパールの研究をもとに探ってみます。また、オーストラリア産のプレシャス・オパール原石をはじめ、国内の産地として有名な石川県赤瀬や福島県宝坂から産出した国産のオパール原石も展示します。オパールの虹の輝きを堪能ください。


日本式双晶 4.水晶の美と実用
水晶と言えば日本では山梨県が有名です。山梨県では採掘するだけではなく、水晶工芸の技術向上にも本格的に取り組まれました。このことが今も山梨県を“宝石の町”としています。その山梨県甲府にある山梨大学には地元山梨県産の水晶標本の貴重なコレクションが保管されています。今回の特別展では、そのコレクションから、国産水晶では最大クラスの日本式双晶の標本をはじめ、緑泥石という緑色の鉱物を含有した草入り水晶など、国産水晶としては最も美しい水晶を展示します。また、水晶を加工した櫛や昭和初期の水晶のネックレスのコレクションもあわせてご覧いただけます。
また、このコーナーでは、私達の生活に欠かせない様々な電子機器の部品に利用されている人工水晶について紹介します。人工水晶の原料は天然の水晶であり、その生成過程も地球が水晶を成長させる仕組みと同じです。今回の特別展のために、エプソントヨコム株式会社の協力を得て、できあがった人工水晶を圧力釜から取り出す「釜開き」の様子を映像で公開し、人工水晶のつくりかたをミニチュア模型で紹介します。また最大クラスの人工水晶原石に触ることもできます。人工水晶と天然の水晶とを比べてみてください。



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