福井市自然史博物館ホーム特別展・企画展特別展「今年の夏は火星に大接近!」>天体観望会「大接近した火星をみよう」
このページの最終更新日:2003年9月18日

福井市自然史博物館 特別展 今年の夏は火星に大接近


観望会で大接近した火星をみよう
 最接近の8月27日を過ぎたからといって、火星が見えなくなるわけではありません。確かに火星は日ごとに地球から遠ざかりますが、10月でも火星の南極冠などは十分に観測できます。むしろ、昇りはじめる時間が早くなり、夜ふかししなくても良い条件で火星をみることができます。18年ぶりの阪神タイガースの日本シリーズだけでなく、5万7千年ぶりの火星大接近のチェックもお忘れなく。火星をまだ見てない方だけでなく、もう一回見たいという方もぜひどうぞ(交通案内はこちら...)。

「秋の星座と火星・天王星」
日時:2003年10月17日(金) 18時30分から20時30分まで
火星が遠ざかり小さくはなりますが、夏と大きさをくらべて超大接近のなごりを楽しみましょう。

観望会はお申し込み不要・参加無料です。

観望会で火星をごらんになったみなさまにもれなく...

博物館オリジナルの超カワイイ「火星観測認定証」をさしあげます!
今世紀最初で最後の記念にどうぞ!
あなただけのナンバーがはいりますよ。
画像をクリックすると拡大します→
火星観測認定証



「大接近した火星をみよう」
日時:8月22日, 23日, 24日, 26日, 27日 19時30分から21時30分まで
「中秋の名月と火星」
日時:2003年9月11日(木) 17時30分から21時30分まで
「去りゆく火星をみよう」
日時:2003年9月12日(金) 19時30分から21時30分まで

のべ1000人をこえる方のご来館で大盛況のうちに終了しました。ありがとうございました。


■火星観望の極意

 うちの天文台の望遠鏡は(自慢ですが)惑星を見るにはとっても良い望遠鏡です。五藤の口径20センチ屈折と聞けば天文ファンがよだれをたらすほど、公開天文台としては国内最高レベルの性能です(これはホントです)。そのため天文台の床はシミだらけです(というのはウソです)。

 というわけで、せっかくの大接近を最高の条件でみるのですから、ここで火星観望の極意を伝授しましょう。

其の一:レンズの前ではよくばりねばる。

 天体観望会では、たいてい望遠鏡に列ができます。そのため、長いあいだ待ってレンズの前に来た方の多くは、
「へえ、これが火星ですか。すごいなあ。いや、どうもありがとうございました」(この間5秒)
 といってレンズから去ってしまいます。おそらく後ろの人への遠慮があるのでしょう。

 しかし、5秒間では、肝心な部分が見えていません。火星の表面には複雑な地形があり、極には氷があります。その形や色を人間の目が認識するには、実は時間がかかるのです。地上から天体をみる場合、地球の大気がじゃまをします。実は望遠鏡で火星をみると、かげろうの向こうにうかぶもののようにみえます。これは大気の「気流」のせいです。

 たき火の向こうに人が立っていたとして、さて、5秒間でその人の顔はわかるでしょうか? たぶんわかりません。「あ、鼻がデカイな」とか「ほっぺたにホクロがあるね」とわかるには、しばらく目をこらす必要があるでしょう。同じように、火星の表面の模様や極の様子を知るために、レンズの前では時間をかけてじっくりと穴があくくらいにみていただきたいのです。そういうわけで極意其の一は「レンズの前ではよくばりねばる」なのです。でも、やっぱり後ろの人も待ち遠しいので、ほどほどに。

其の二:一度ならずも二度三度

 其の一でも書いたように、火星観望は気流の影響をうけます。この気流というのがくせもので、日によってゴキゲンがちがいます。気流が安定してスカーンとみえる日もあれば、もうユラユラでなにがなにやらさっぱり、という日もあります。見えかたのよしあしを「シーイング (Seeing)」といい、「今日はシーイングがいい」などといいます。

 初めて天体観望会に来られた日が、たまたまシーイングが悪いということがあります。もちろん、あんまりよく見えません。そういう人は「なーんだ、望遠鏡でみてもこんなもんか」と思い、二度と天体観望会には足が向かない、ということがあります。これはとっても不幸なことです。「今まで野球場なんて行ったことないけど、なんだか今年は阪神が優勝しそうだから、いっちょ甲子園に行って応援してやろう」という人がいて、たまたまその日は横浜相手にボロ負けしたとします。そこで、「なあんだ、阪神ってやっぱり弱いんだ」とは思いませんね。「くそー、今度こそ、アルプスで六甲おろしを歌ってやる」というのが正しいです。

 そういうわけで、あなたが来た日はたまたまシーイングが悪い日かもしれません。天体観望会では職員や協力員にシーイングの様子を聞いてみて、悪い日に来てしまったようならもう一度来てください。めげずに何度か来れば、きっとすばらしい火星に出会えることでしょう。

其の三:先に親みて子にみせる

 天体観望会には親子連れで来られる方も多いです。だいたいはお子さんの方がワクワク、ドキドキしながら順番を待ってます。そういう場合、たいていの親御さんはお子さんに先にみせてあげようとします。
母「OOちゃん、みえる? みえた?」
子「うーん・・・」
母「どんな色?」
子「うーん・・・」
母「じゃあ、うしろの人も待ってるから、かわろうか」
子「うーん・・・」
 てな感じです。ちゃんとこの子はみえたのでしょうか?
 もっとも、望遠鏡には協力員や職員がついてますので、どのへんにどんな大きさでどんな色の星がみえるか、は説明します。が、せっかくですから、この説明は親御さんからお子さんにしてあげてはいかがでしょうか。先に親御さんがみてからお子さんにみせてあげる、が極意其の三です。おそらく、お子さんにわかる言葉や話し方を一番よくご存知なのは、その親御さんでしょう。



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